映画『ソーゾク』公式サイト │ 2025年10月17日公開

各界からの
応援コメント
映画「ソーゾク」
各界で活躍する著名人の皆様から『ソーゾク』への応援コメントをいただきました!
掛尾 良夫
『キネマ旬報』元編集長、キネマ旬報映画総合研究所所長

円満に解決するはずの相続問題、先行き不透明な経済状況から、遺族間で思わぬ争いが。どこの家にも起こり得る問題をベテラン俳優たちがユーモラスに演じ、実際に親の残した空き家の処分で苦労した経験の持ち主である松本明子が扮した相続診断士は演技を超えた説得力があった。ギクシャクしそうな親族間の悩みに寄り添い温かい気持ちにしてくれる。見終われば、人に優しく接したくなる映画である。

桂志穂
映画「ソーゾク」スチール

『ソーゾク』という身近で大切なテーマを描いた作品にスチールとして参加させていただけたことに心から感謝しています。
現場ではキャストの皆さんの真剣さと、時に笑い合う温かな空気に立ち会いながら、写真を撮らせていただきました。
作品のユーモアや家族の温度感が、写真を通して少しでも伝われば嬉しいです。
この作品が、多くの方に届き、それぞれの“家族”を思うやさしい時間につながればと思います。

小中 和哉
映画監督/ 代表作、「劇場版 シルバニアファミリー」(2024)「ぼくが処刑される未来」(2012)赤々煉恋」(2013)

身近な題材で、人ごととは思えずに入り込んで観てしまいました。

上野 直昭
一般社団法人保険健全化推進機構結心会 会長

「相続が争続になり仲の良かった家族がバラバラになる」。思いもしなかったことが「お金」が絡むと現実になってしまいます。そんなことが自分事に思える映画だと思います。親が生きている間に亡くなった後のお金の話をするのは気まずいですが、やっておかないと本当に泥仕合になるのが相続です。兄弟姉妹だからこそ本音がぶつかり収拾がつかなくなるので親が健在なうちに家族全員で話し合うことが必要です。2025年9月15日時点の総務省による推計では65歳以上の高齢者人口は3619万人で総人口に占める割合は29.4%、しかも2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると推計されています。こうした高齢者が2025年6月末時点での家計金融資産残高2239兆円の多くを有しています。映画をご覧になった高齢者の方は自身の資産をチェックし、誰にどれだけ残したいか考えてみて下さい。住んでいる家の価値を確認されるのも良いと思います。映画を観ての感想の前にこうしたことを考えてしまいました。そんな行動を引き起こしてくれる貴重な映画だと思います。家族を大切に考えるなら家族でこの映画を観て皆で考える切っ掛けにして下さい。

相続を「争続」でなく「想続」にするために必見です。観たら親や兄弟姉妹に優しく接するようになりますよ。

伊東 豊
スマートプランニング株式会社 代表取締役

 相続と聞くと「自分には関係ない」「うちは仲がいいから大丈夫」と思われる方も多いでしょう。けれど、親が亡くなれば誰もが避けて通れないのが「遺産相続」です。本作『ソーゾク』は、特別な富裕層の物語ではなく、どこにでもある家庭に訪れる“ささやかな相続トラブル”をユーモラスに、しかし決して軽くはなく描き出しています。保険屋として数多くの相続案件に携わってきた私から見ても、この映画で描かれるような場面は、どの家族にも起こりうるごく身近な出来事なのです。
 本作が胸に迫るのは、単なる激しい言い争いではなく、家族だからこそ抱く「遠慮」や「心の中の葛藤」が巧みに描かれていることです。お互いを思う気持ちがあるからこそ直接は言いにくい、それでも譲れない想いがあるから意見をぶつけざるを得ない――その微妙な心の揺れを、豪華俳優陣が見事に演じ切っています。観る人はきっと「これは自分の家の話かもしれない」と感じるでしょう。
 遺産の規模に関係なく、相続は時に「争族」へと姿を変え、長年の信頼や絆を揺るがすことがあります。実際に私も、その現実を幾度となく目の当たりにしてきました。だからこそ大切なのは「起こってから」ではなく「起こる前」に準備をすること。この映画を観終えたとき、あなたはきっと「自分の家族は大丈夫だろうか」と考えずにはいられないでしょう。そしてその気づきこそが、最も大切な第一歩なのです。
 『ソーゾク』は、観る人の心に静かに問いかけます。笑いの裏に隠れた切なさと温かさを感じながら、きっとあなたも家族と語り合いたくなる――そんな映画です。

小川 実
相続診断協会 代表理事

映画「ソーゾク」は、高齢の母親が亡くなったごく普通の家庭を舞台に、遺産相続問題を描いたヒューマンコメディです。誰もが直面しうる「相続」を、血なまぐさいサスペンスではなく、家族の絆を問う現実として映し出しています。

■見どころ:リアルな「争族」と「笑顔相続」への道筋
 この映画の最大の魅力は、仲が良かったはずの姉妹や弟夫婦、そして亡き長男の妻までが、実家の土地家屋や預貯金といった「ちょっとした相続」を巡って意見を対立させ、「争族」へと陥るリアルな過程です。人間の欲、哀しみ、怒りが交錯し、必死であればあるほど滑稽に見える登場人物たちの姿は、笑いの中に苦みを伴います。
 そして、松本明子さん演じる相続診断士・柊貞子の存在が、感情論に陥る家族に、「お金も気持ちも平等に!」「争族にならないための相続のススメ!」という冷静な視点と具体的な解決策を提示しています。

この専門家の存在は、映画が提起する「笑顔相続」の実現、すなわち「財産ではなく、人生と想いの継承」へと家族を導く重要なポイントです。この過程を通じて、観客は生前の話し合いや専門家への相談の重要性を啓発されるでしょう。

■感想:笑いの奥にある温かいメッセージ
 本作は、「うちは大丈夫」という思い込みが最も危険であることを、ユーモラスな失敗例として示しています。笑える場面が多い一方で、その根底には故人である母の想い、そして家族の歴史と愛おしさが流れています。
 特に、トラブルの末に、主人公たちが遺産の多寡ではなく、「何を遺し、何を継ぐのか?」という本質的な問いに向き合う姿は感動的です。戸籍や財産に縛られ、一度はギクシャクした家族が、亡き母の視線を通して自分たちを見つめ直し、最終的に絆を再構築しようとするラストは、観る者に温かい希望を与えてくれます。

この映画は、相続をタブー視せず、明るく前向きに考えるきっかけを提供してくれる、すべての家族必見の作品です。鑑賞後には、ぜひご自身の家族と「笑顔相続」のために今からできることについて話し合ってみてはいかがでしょうか。

※順不同、敬称略